アコギで考える、ミックスごとの処理の違い。

Mixはクリエイティヴな作業であり、決まった正解はありません。必ず上手くいくセッティングはありません。しかし、なぜ“必ず上手くいく方法”がないのかは感覚的なものではなくて、論理的に説明できます。

  1. Mix"ミックス"は割り算。
  2. 同じ楽器であっても、他の楽器との関わり合いで
  3. その役割が異なってくるので、処理も変わる。

[ 目次 ]

・ミックスに方程式はない?

・音楽における"状況"の違い

・それぞれの処理の方向性

・全て併せて"1"になるように



ミックスに方程式はない?

よくMIXにおいて、こうすれば上手くいくという公式のようなものはない、と言われます。

状況によって、曲、音楽のスタイル、ジャンルによって、やり方が変わります。つまり例えば、じゃあベースをこのくらい、ギターをこのぐらいにして、ボーカルにコンプレッサーをこれくらいかけて、あの有名なリヴァーブをかければ全てがうまくいく!、とは言えないという事です。 


具体的な工程を数量的に表すことができないというのが、ミックスを理解する上で大きな壁の1つだと思います。  最終的には自分がいいと思える音にすればいいのですが、

そうは言っても・・・というのが悩ましい部分ですね。  

独りよがりな音になってはだめな訳で。


ではアコースティック・ギターを例にミックスの作業はなぜ定量化できないのか、

なぜ状況によって音創りが変化するのか?ということについて考えてみたいと思います。




音楽における"状況"の違い

状況によって音の処理が変わるとはどういうことか? 

まず2種類の状況を想定してみたいと思います。 

  • 弾き語りにおける、アコギのサウンド。  
  • バンドサウンド内における、アコギのサウンド。  

まずこの2つの大きな違いは当然、その編成における楽器の数です。弾き語りによるサウンドは、今回は1人だけでアコースティックギターとボーカルの2つの楽器しか存在しません。 


それに対して二つ目は一般的なバンドを想定し、エレキギター、アコースティックギター、ベース、キーボードとドラムといった編成とします。


この2つの状況においてアコースティックギターがそれぞれどのような役割を担うか考えてみましょう。 同じ楽器なのに、異なる状況においてその役割はかなり違ったものになります。



< 弾き語りでのアコギ >

まず弾き語りの場合を考えると、アコギの役割は和音だけでなくリズムベースといった数多くの役割を担うことになります。

つまりジャカジャカというパーカッション成分、歌を包み込むコード成分、そして和音のベース音を担う低音、といったアコギのすべての要素が必要になります。 



< バンドの中のアコギ >

逆にバンド編成におけるアコギを考えると、バンドにおいてはベースとバスドラムといった低音を主とする楽器があるわけです。それだけでなく和音を奏でる楽器がほかにも多くあります。(ここではキーボードとエレキギター)

低音はそれだけでも、多くのエネルギーを持っているので過剰な低音はミックスを崩壊させます。

(かといって少なすぎてもダメですが。)

つまり、この状況においてはアコースティックギターにおける低音成分とは、多くの場合不要なものであり、ベースやバスドラとぶつかるのを防ぐために、カットしてしまう方が良いと考えられます。



それぞれの処理の方向性

こうして二つの状況におけるアコギの役割の差を考えると、弾き語りにおいては低音成分をブーストするような処理が考えられますし、バンド編成においてはバスドラムやベースギターを邪魔しないよう低域成分をカットし、かつほかのギターや、ピアノと和音がぶつかり合わないように調整し、どちらかというと全体を包み込むようなジャカジャカと、軽ろやさ広がりのあるサウンドになるような処理をした方が良いだろう、というような判断になります。


これはあくまで一般論としてこうした方がたぶん上手くいくだろうというものなので、すべての状況においてこうすればよい、というわけではないですが、とにかく音楽的状況から判断してEQやコンプなどでの処理が変わるのは、こうした判断によるということです。



全てを併せて"1"になるように

まとめると曲をしっかりと聴いて理解した上で、アレンジ、各楽器などの役割を考えて、各々音造りをしていこう!ということになります。

全ての音がなったときに100%になるようにする、ということであり分母が増えても、全体は"1"であるべきです。本来であるなら、生楽器はみんな"1"であるべきですが、オーディオ的限界のために例えば、ヴォーカル0.5 アコギ0.5というような音造りをしなければいけないのです。

それが120とか150になってしまうと、崩壊してしまうと。


そこらへんをアコギを使って説明してみました。


miur-us Logには、音楽制作に関する様々な記事があります!ぜひ!



miur-us.com

新たなる時代と新しいサウンドを。

0コメント

  • 1000 / 1000